店長じきじきのお出迎えを受け、戸口に姿を現したのは―…。
な、なんとうちの大家(笑)でヤ○ザの息子の、あの晴彦ではありませんかぁぁーーっ(@o@)!!!
絶対絶命の大ピンチ!!!
「山○さん(←晴彦)ていうてな、うちで一番のお客さんやねん。ナミちゃんもちろん初めて…」
メグミちゃんが振り返った時には、恐るべき素早さでソファを乗り越え逃げる私の姿がありました(笑)
「ナ、ナミちゃんどしたんよ!?」
― 間一発。
私は難を逃れ、衣裳部屋に隠れてばくばくいってる心臓を手で押さえていました。
私は難を逃れ、衣裳部屋に隠れてばくばくいってる心臓を手で押さえていました。
(な、なんでアイツがここに―!??)
戸の隙間から伺うと、晴彦は店長と何やら立ち話をしています。
どうやらやっぱりサエコさんに会いに来たようです。
どうやらやっぱりサエコさんに会いに来たようです。
(サエコさんは休みじゃ!帰れ帰れーーー!!)
力一杯心の中で叫ぶ私(笑)
あらら…?
願いもむなしく、なぜか晴彦はどっかりとソファに腰を降ろしたではありませんか!!
願いもむなしく、なぜか晴彦はどっかりとソファに腰を降ろしたではありませんか!!
(マジかよ~~(涙目))
と、その時さらに信じられない事態!!!
晴彦の向かいにメグミちゃんが座っちゃったではあーりませんか!!!
そして衣裳部屋からのぞいている私を見つけると、何とおいでおいでと手招きをっっ!!!
晴彦の向かいにメグミちゃんが座っちゃったではあーりませんか!!!
そして衣裳部屋からのぞいている私を見つけると、何とおいでおいでと手招きをっっ!!!
(NO~~~っっ!!! 私むりむりむりむりむりマズイマズイマズイよぉぉーーーーっ!!!)
必死の形相で口をぱくぱくさせながら、メグミちゃんにジェスチャーで訴える私。
発狂したチャップリンみたいになっちゃってます(笑)
発狂したチャップリンみたいになっちゃってます(笑)
しかし必死の訴えもメグミちゃんには届かず。。
晴彦がこちらを向きかけたので、あわててバタンと扉を閉めました(><)
晴彦がこちらを向きかけたので、あわててバタンと扉を閉めました(><)
「ナミさ~ん。メグミさんから指名なんでヘルプに入ってくれる?今すぐ。」
黒服がうさん臭そうな顔をして衣裳部屋にやって来ました。
「~っ!! わ、私じゃないとダメなんですかぁ~?」
もはや半泣きの私。
「どして?嫌なの? メグミさんがナミさん呼んでって言ってるからさ。行ってよ。」
「…分かりました。 ちょっと直してから、行きます…。」
―数分後。
「今日サエコさんお休みなんよ。でもうち、ラッキーやわぁ。山○さんと話したかってんもん…☆
あともうひとり最近入った子やねんけど、めっちゃいい子やねん…あ!来た来た! …!?」
あともうひとり最近入った子やねんけど、めっちゃいい子やねん…あ!来た来た! …!?」
メグミちゃんは、晴彦の背後に現れた私を見て恐怖の表情を浮かべました!!
「ナミです。…よろしくお願いします。」
そこには、チャイナドレス姿のゴリエが立っていました(@∀@)!!!
苦心の末、私はチャイナドレスを着て扇子で顔を隠すことを思いつき、ついでにその辺にあった
金髪のウィッグをかぶったのです(爆) 口紅を大きめに塗り、真っ青なアイシャドーまで!
金髪のウィッグをかぶったのです(爆) 口紅を大きめに塗り、真っ青なアイシャドーまで!
出来上がった姿を鏡に映してみて愕然としました。
まぎれもなくゴリエちゃんです(笑)
まぎれもなくゴリエちゃんです(笑)
「ナ、ナミちゃん…。別におもしろくせんでもええのに…。」
引きつるメグミちゃんの笑顔。 怒り狂った店長の顔。(←あぁ、クビかも…(><))
晴彦はと言うと…。
おそるおそる、うつむき加減のまま扇子のかげから目だけ動かして見てみると
私のことを「じーっ」と、見つめているではありませんかっ!!!
おそるおそる、うつむき加減のまま扇子のかげから目だけ動かして見てみると
私のことを「じーっ」と、見つめているではありませんかっ!!!
(ひえぇぇーーーーーば、バレた!?)
「おもしれー。ゴリエじゃん!!」
あれっ? こいつ気づいてない?
ヤッターーーバレてなーーい♪
ヤッターーーバレてなーーい♪
信じられないことに、結局最後まで晴彦は私に気づくことなく、新しくヘネシーを入れちゃったりして
(私もイッキしちゃったりして)大変楽しくお過ごしになって帰られたのでした!!!
(私もイッキしちゃったりして)大変楽しくお過ごしになって帰られたのでした!!!
「君ねぇ、一体どういうつもりなの?山○さん、怒らなかったから良かったものの…。」
店長からは大目玉をくらいましたが、なんとかクビはまぬがれました(笑)
「ナミちゃん、なんなんコレ!? もしかして、あの人とも知り合いなん!?」
メグミちゃんは呆れたように、ゴリエ姿の私を眺めながら言いました。
「う、うんちょっと…。知り合いっていうか何ていうか…。とにかく、気づかれたくなかったの。」
多大な犠牲は払いましたが(笑)、とりあえずこれでゴリエは一生安泰でしょう。
間違っても店長は今後私を晴彦には付かせないでしょうし、ましてや晴彦からの指名なんて
有り得ないでしょうから♪
間違っても店長は今後私を晴彦には付かせないでしょうし、ましてや晴彦からの指名なんて
有り得ないでしょうから♪
その日、私は大ピンチを切り抜けた満足感に浸りながらタクシーで帰宅。
郵便物を取ろうとしたところ、ポストのダイヤルロックが開かなかったので
私は癇癪を起こしました(><)
郵便物を取ろうとしたところ、ポストのダイヤルロックが開かなかったので
私は癇癪を起こしました(><)
「こんにゃろーー何でいつも開かないんだよーーーーっ(怒)!!!」
がちゃがちゃ乱暴に扉を引っ張る私のそばを、にやにや笑いながら通り過ぎて行く人が。
「お~こわっ。」
―OH!! 晴彦です (@o@)!!
ヤバい(><)!! とっさに身構える私。
ヤバい(><)!! とっさに身構える私。
…あ。よく考えたらビビる必要ないんだった…。
店ではよく見れませんでしたが、高そうな黒いスーツからはだけた白シャツが、かなりセクシーです。
店ではよく見れませんでしたが、高そうな黒いスーツからはだけた白シャツが、かなりセクシーです。
「頼むからポスト壊さないでよね~○○さん☆(←私の名前)」
あの後何軒かはしごしたのでしょう、お酒のにおいをプンプンさせながら晴彦はそう言うと
エレベーターの中へ消えていきました…。
エレベーターの中へ消えていきました…。
私は部屋に入り、電気を次々と付けながら奥の寝室にゆくと、服を次々と脱ぎ捨てて携帯を持ち
ダイニングに戻ってきました。(真っ裸ではありませんよ)
冷蔵庫からエビアンを取り出してリビングに入り、ソファにどさっと倒れこんでTVのスイッチをオン。
ダイニングに戻ってきました。(真っ裸ではありませんよ)
冷蔵庫からエビアンを取り出してリビングに入り、ソファにどさっと倒れこんでTVのスイッチをオン。
―なーんか忘れてる気がする?
ひとり首をかしげながら携帯を開くと、不在着信が。
ひとり首をかしげながら携帯を開くと、不在着信が。
見てみると、愛しの塚本くんからです(☆o☆)!!!
あわててかけ直してみると…。
あわててかけ直してみると…。
「なおさん!明日…っていうかもう今日かw(←午前2時)の引っ越しのことで、一応さっき
確認の電話しちゃったんだ。ごめんね。」
確認の電話しちゃったんだ。ごめんね。」
そうだったーーーーーーーーーーーーーー(>∀<)☆♪!!
7月31日(日)は、塚本くんがウチに引っ越してくる日だったのでした♪♪
大ピンチにかまけて、こんな大切なことをすっかり失念しておりました。
大ピンチにかまけて、こんな大切なことをすっかり失念しておりました。
…っていうか、全然片付けてねーーーーーーーーーー!!!
このままじゃ塚本くんの居場所がありません(><) 徹夜で片付け決定です(笑)
このままじゃ塚本くんの居場所がありません(><) 徹夜で片付け決定です(笑)
泣いたり笑ったりビビったりときめいたり。
毎日毎日、目の回るような日々。
毎日毎日、目の回るような日々。
ついにはキャバ嬢にまでなっちゃいましたが、運命に翻弄されるのもこれまで。
明日からは、きっと幸せが待ってる―。
明日からは、きっと幸せが待ってる―。
そう私はひとりごちると、スキップしながらシャワーへ向かったのでした☆
つづく